バトルシップ(米、2012年)

ええと、子供の頃の我が家は父親の仕事の関係か、やたらと色んな雑誌が転がっておりまして。
たとえば、資料用でしょうね、その道の業界誌と呼ばれる御用達週刊誌だとか、掲載誌なのか、おねーさんの怪しい写真の載った雑誌とか、月刊Gunとか航空ファンとか航空情報とか、まぁ、とにかくいろんなもの。一応は子供の目の触れるところに置かないような配慮はあったのでしょうが、そんなものはこっそり父の書斎に入ればバンバン見られるわけで。弟と一緒によく父の書斎に忍び込んではありとあらゆる怪しい雑誌を眺めておりました。
ま、私の場合は美しい女性のヌードとかには、それほど興味を持てなかったので、たとえばダーティハリーがあの代名詞とも言えるS&Wのリボルバーの44マグナムからオートマチックに換えたことだとかを銃の専門誌で知ったものでございます。

おまけにうちの6歳違いの兄がやたらと軍事関係に詳しい男でして。一緒に戦争映画を見ながら色々解説してくれたりもしました。

そのおかげで小さいころから、軍服、ヘルメット、戦闘機、手榴弾、銃などを見れば、ぼんやりとですが、ちらりシーンを見ただけで第一次世界大戦か第二次世界大戦か、どこの国の兵士か海軍か陸軍かくらいは識別できたと思います。普段の生活や自分の仕事には何一つ役に立ったことはありませんけど、戦争映画を見る時とモンティパイソンのTVシリーズを見る時「だけ」は結構役に立ちました。

そんな私も海軍、しかも戦艦まではそれほど詳しくはない。知っていることとすれば、海上自衛隊の自衛艦旗が旧海軍で使用されていた、中心が左に寄った十六条旭日旗と同じであるということくらいでしょうか。

そんな自分にすら、この映画の監督ピーター・バーグが戦艦大好きっっ!ってことはヒシヒシと伝わってきましたよ(笑)。航空母艦や駆逐艦ではなく、タイトル「バトルシップ」があらわすように恐らくこの人相当戦艦オタクですよね?
ひょっとしたら、あのミズーリで(そのためには敵が宇宙人だろうがなんだろうが多分何でもよかったんじゃないかと)戦う、それを映像化したい一心でこの映画を製作したのかもしれません。そんな熱いものをすごく感じました。
たしかに、いよいよミズーリ出港!という瞬間は異様に燃えましたよ。そしてその手助けをするのが退役兵のジーサマ達というのも心の中で「いやっほう!」と喝采を叫ぶくらい激しくよかったです。
くわえて込入った人間ドラマなどほとんどないストレートなシンプルさが、功夫映画が好きな自分には非常にシンパシーを感じさせたのかもしれません。

思えば、戦艦の時代も第二次世界大戦後で終わり、その後は空母や駆逐艦が主流になってゆきました。兵器の変遷や空からの攻撃に弱い、海上戦がほとんどなくなった、など理由は色々あるでしょうが、戦艦は維持管理費などとにかくコストが桁外れにかかるというのも大きな理由の一つでしょう。

だからこその対異星人に対抗する現代のミズーリ復活であり、そのあたりのコーフン度は自分が「捜査官X」でジミー・ウォングやベティ・ウェイが再びアクションするのを見て狂喜乱舞する気持ちとなんら変わりはないと申しあげてよろしいでしょう。わかるわぁ~。

惜しむらくはこの映画を自分の兄や弟と一緒に見られなかったこと。
しかもこの日は友人と午後からの観劇に行った後、さんざ飲み食いした帰りで「今からレイトショー行こうと思うんだけど、どう?」と訊いたらタイトルも聞かずあっさり断られまして(笑)。ま、よくあることです。仕方ないから一人で行きました。
これ、あの彼らと観たら相当盛り上がっただろうなぁ。んで、すんごい濃い解説が聞けたかも・・・。普段兄弟と離れていることを寂しく感じたりするとことなどほとんどありませんが、この時ばかりは彼らが恋しかったと付け加えておきます。

あ、かといって別に自分は戦争が好きとか極右志向とか軍事オタクとかそういうわけではありませんからね、念のため。

とにかくこの映画、テレビやソフトでなくスクリーンで観た方が絶対に面白いと思います。単純に楽しい。浅野忠信さん、とっても格好いい役でした。素敵です!

 

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エンドレス捜査官Xブーム

まだ終わらない、個人的「捜査官X」ブーム。
何をどうしたってくらいに、捜査官Xを映画館で観る自分。
かなりおかしいことになっております(笑)。だってまぁ、非常に愛してるから、この映画。今観ておかないと、もう二度と完璧な形では観られないと思うと妙に焦ってしまうわけです。

先日も大阪の仕事仲間と一緒に大阪ステーションシネマに行きました。(絶賛ゴリ押し期間中)仕事終了から約束まで時間があったので、第一ビルだとかあのあたりの地下街でチケットショップを巡り前売り券を捜したのですが、何件覗いてもどこも売り切れ。でもお相手のなかのおひとりがすでに予約してくれていたので、結果オーライ。ありがとうございました。

さすがに睡眠時間2時間は効いた。その直前にブルグ7で、やっとこさニコラス・ウィンディング・レフン監督の「ドライブ」をガッツリ観たこともあって、2本目のこちらでは叙百九の素晴らしい声のナレーションに所々気絶してしまったりして。

ひょっとしたら眠れない夜に彼のナレーション聞いたらすぐに眠れるかも・・・なんだかそんな夜のために、たくさんの映画の中から金城武くんの中国語ナレーションだけ抜き出し「砂男」というカテゴリーでi-podに入れたい衝動に駆られております。「ウィンターソング」とかいいでしょうねぇ。台詞の内容は中国語がよく分らないので恨み事でも問題なし(笑)。

さて自分、すでに香港版「武侠」のブルーレイを持っている。なのでこの映画、正直言うと何度観たかわかりません。でも観るそばから新しい発見があってその度に驚いてしまいます。

たとえば、七十二地煞の送った刺客、義母でもあるベティ・ウェイ姐さんを前に劉金喜がいよいよ覚醒するシーン。
それを見た次男曉天が思わずにっこりするカットが印象的ですが、実は彼だけでなく後ろにぼやけて映る他の子供達もみんな笑っているのですね。
あの危機的状況にあっても、子供達は俺らの村のリアルヒーロー出現!と嬉しく思うのだな、と感心です。当然、大人の方はみんなテンパっておりましたが。その対比が非常におもしろい。芸が細かいぞ、ピーターチャン(ドニーさんがそこまで考えつくとは思えなかったので、ピーターのアイディアだと勝手に解釈)。

そして、なんとなく見逃していた新事実も発覚。
劉金喜が仮死状態から目覚めて腕を切った後、それを見た渡辺謙さん似の兄者が吠えた台詞。

英語字幕では「You choose a woman and child,over your own home?」
日本語字幕では「その十年のために、今まで育ってきた家を捨てるのか?」のようだったと記憶しておりますが、中文だと「就為這十年 你放棄了一個二十年的家?」なのですよ。

なんと、あの回想に登場した西夏族辮髪の唐龍はハタチ設定だったことが判明(笑)。ドニーさんの年齢サバ読みには慣れっこになっておりますので少々のことでは驚いたりはしませんが、さすがにこれに気がついた時には笑いました。
と、いうことはその後の劉金喜は30歳なわけですね・・・もう、なんとでもしてください。今後17,8歳シーンがきても驚かない覚悟はできました。

ところで一緒に観に行った人達ですが、終了後に客電がつくやいなや、笑顔で一言「渋い!」素晴らしい反応です。上映前のお喋りだとお子さんのいるご家庭は一緒に観る映画のジャンルも選ばないといけないので、大人向けの作品を鑑賞するのも結構苦労がいるらしい。そういう意味でも満足していただけたようです。よかった、嬉しいです。
映画館に行く際はほとんど1人のことが多いので、こうしてたまに誰かと一緒なのはとても新鮮。帰りは例によって「あの屋根の追いかけっこはワイヤーなしなんだよ!」などと熱く語ってしまいました(笑)。

そういえば、金城ファンのブログで、この捜査官Xの雲南ロケ地をグーグルのストリートビューや航空写真などで調べあげては報告していらっしゃる方々がいます。
その執念深さ(←誉めてます)と思い入れの強さ、そして金城武さんに対する愛情は本当に微笑ましく、いつも楽しく感心しながら拝見しております。本来は直接伝えなくてはいけないのでしょうが、この場を借りてお礼を申し上げます。オタク気質の人ってホント、好きよ。

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LADY GAGA ~THE BORN THIS WAY BALL

と、いうわけで。
レディーガガのライブに行ってきました。
さいたまアリーナ、プレミアム・アリーナ・スタンディングです。

ああ、かわいいかわいいかわいいわ、ガガ様。
お衣装も白いウェディングドレス風のやら、もちろんボンテージに自由の女神ちっくな冠や、おお生肉ドレスだ!と彷彿とさせるのから、CDジャッケトのイメージでしょうか、彼女自身がバイクと一体化したり(文字だけ読んでも想像つかないだろうな、どう説明すりゃいいんだ)またそのガガバイクに麗しきおねーさんが跨っちゃってクネクネしちゃうんだからたまりません。

とにかく踊って走って古城をイメージしたセットを上へ下への大移動。楽しかった!

に、しても、この人はすごくイイ人なんだなぁと思う。それが非常に伝わってきましてね。一生懸命観客に話しかけてくれるし、オーディエンスのデニムベストをひょいと受け取って、それを羽織るとそのまましばらく歌っておりました。格好良かった。
そういえば長いこと、ここまで大きな箱でのコンサートって観なかったな、とふと思った。最後にこのクラスのキャパで観たのは東京ドームのU2以来かな?一体何年前ですか(笑)だって、ほら、デカイとこだと音響が・・・ゴホンゴホン
そんなことは置いといて、これほどまでに大きな会場でありながらも、温かみを感じさせてくれたガガは、やはり素晴らしいと声を大にして言いたい。恐らく今まで観た外国人アーティストのなかでピカ一かもしれません。

さて、このコンサートに誘ってくれたのは友人のMちゃん。
一緒に行くはずだった人が急に行けなくなって、声を掛けてくれたのでした。ラッキー!
彼女、お仕事であちこち飛び回っているのだけれど、先日ロンドンから帰国したばかりで「ケイちゃんの好きそうなカンフー映画のブルーレイが安かったから、どんなだか分らないけど一応買って来たよ!」と渡してくれたのが「DONNIE YEN IP MAN2」。うおー、なんというドストライクな。
「でも、私はカンフー映画は観に行かないからねっ」といつも先手を打って決してステマさせてくれない人(笑)、だけど、こういうとこは最高にラブリー。
それもこれも含めて、当然全力でハグです。ありがとう、愛してるよ!

 

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恵比寿横町

夕べ、ひさびさに十代のころからの友人たちとご飯に行きました。
なんかめっちゃ楽しかったわ。何の話したかあんまり覚えてないけど(笑)。
恵比寿でハシゴしました。最終的には恵比寿横町にGO。
この横町、改装前は個人商店が並んでいたりして、昔ここで時々魚とか買ったりしていましたっけ。あの魚屋さん、どこに移転したのかなぁ。結構重宝してたのに。
で、その中の一軒でワインを飲んだのだけど、ワインが出たとたんコッパとか生ハムとか食べてしまったわけですね。うう、ワイン飲むと別腹か。

カウンターに友人たちと陣取ったんですが、隣に座った京都人のKと大阪人の自分とでべらべら喋ってたら(当然そういう時は関西弁)、カウンターの向こうのご主人にやたらと受けてしまって、するとなんとなく嬉しくなってまたアホな掛け合いに拍車がかかるという、電車などで時折見かける関西人調子乗りスパイラルにはまってしまったのでした。ヤバイ。

職種もまったく違うので彼女彼らの話を聞いていると、すごく新鮮で楽しい。
とくに接客業の友人の話はおもしろい。いや~世の中にはいろんな人がいるわ。

 

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お豆腐の和らい’12動画撮り放題狂言会

GWのある日、狂言師の茂山千三郎さんからお招きいただいて新宿紀伊国屋ホールにて狂言会を見てまいりました。
この茂山千五郎家は狂言界に新風を吹き込むようなユニークな試みを様々していることで有名ですが、これもそのひとつ。「お豆腐の和らい’12動画撮り放題狂言会」と銘打たれたタイトルの通り、観客が動画や写真を撮り放題してもいい、いや、むしろドンドンしてください、という会。

おもしろいもので、動画撮り放題というとグッとくだけた雰囲気になるものでして。隣の友人とちょっとしたところでヒソヒソ声をかけあったり出来て実に楽しいものです。その日の模様はネットでもリアルタイム配信をしていたそう。

曲目は「腰折」と「無布施経」、ダイジェスト狂言として「墨塗」と「呼声」「文山立」「佐渡狐」。
なかでも「文山立」は山賊ふたりが登場するのですが「一瞬なのでお見逃しなく」と解説の茂山逸平さんがおっしゃるとおり、「やれ、やれ」「やるまいぞ、やるまいぞ」と声を掛けながら登場した山賊はその調子で舞台を一周して、あっという間にそのまま袖に。
えええええええ、そこだけかよ!
これには会場も大爆笑。狂言で「アンコール」の拍手が起こったのを初めて見ました(笑)。

千三郎さん出演の「墨塗」では「いつもより多く塗ってしまいました」とばかりに笑いを誘います。それにしても昔から男女の営みや駆け引きは変わらないんだなと笑いの中の裏側にある人間模様には共感してしまいますねぇ。

そういえば、前回狂言を観たのは1月に新宿文化センターで行われた「新春名作狂言の会」。
この時は、茂山逸平さん野村萬斎さんのトークとともに、茂山千五郎さん逸平さんの「千鳥」、野村万作さんの「鬼瓦」萬斎さんの「弓矢太郎」を拝見しました。
こちらは東西トーク合戦(笑)、じゃなく、東西狂言合戦とでも申しましょうか。東の和泉流の野村家、西の大蔵流の茂山家合同の狂言会。
「千鳥」という一曲の和泉流と大蔵流の違いについて逸平さんと萬斎さんの語りが非常に興味深い会でございました。

逸平さんのお子さんはよく、萬斎さんの出演しているEテレの「にほんごであそぼ」を見ているそうで、千鳥の「ちりち~りや、ち~りちり」を謡うといつの間にか和泉流の節回しになっていて驚いちゃいました、と言うじゃありませんか。萬斎さんそれに対して「それは由々しき問題ですね(笑)」と返答するなど、ふたりのトークがめっぽう面白かった。

そして、いよいよ「千鳥」曲中の「宇治の晒」の小舞を2人が連れ舞で披露。歌詞は同じですが、流派の違いから節回しと動きが少しずつ違います。こういうところが、この狂言会の楽しいところですよねぇ。

実は、自分、桐朋学園の演劇専攻出身なので在学中は狂言を少し習う機会がありました。先生は大蔵流。残念ながら卒業後はそれきりになってしまいましたが、たまに「もう一度習ってみようかな」ということが頭をよぎったりすることがあります。でも、あの正座に果たして自分は耐えられるだろうかと考えるとひるんだりもするわけでございますよ。足についた贅肉のせいでしょうか、昔はあんなに平気だった正座が今は案外苦手。とほほ。

さて、この茂山千五郎家の狂言、動画録り放題という試みをしているだけあって結構YouTubeにも動画がアップされております。ご興味がある方は「茂山千五郎家」で検索して是非一度ご覧ください。

 

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捜査官X 迷走江湖

捜査官Xの初日に新宿ピカデリーに行ってきました。
さすが初日、さすが金城武さま、東京で人気のある映画館ということもあってかほぼ満席。
考えたら、ついこの間までドニー映画を新宿ピカデリーなどというシネコンで観ることが出来るなんて、ちらりとも想像したことがなかったよ!
試写を見た時に「一番大きなスクリーンで観たい」と言いましたが客席数としては丸の内東映の方が多いみたい。でもなんとなくメジャー感漂う新宿ピカデリーで観たかった自分(笑)。
席について初めて思いました、これはひょっとしてドニー映画を一番いい音響で観るのかも、と。

ああああああああああああ、すんばらしい。
映像ももちろん美しいのですが、音響がほんと素晴らしい。音楽は当然のこと(サントラ発売してくれぇ!)ずっと後ろで聞こえる鳥のさえずりとか、雨音とか、人の心を秘かにささくれ立たせる蠅の羽音とか。もちろん家を震わせるジミーさんの咆哮「什麽ー!」とかマジ怖いんですけど(笑)。
劇場で観るこの映画、最高です。見られる環境にある方は是非、ぜーひー、映画館でご覧ください。

自分、初日と2日目、そして先日も知人2人と一緒に観ました。しかも先日おごって頂いたお礼と称しての秘かな布教活動、アホや・・・完全にイカレてる。多分、自分丸の内東映でも大阪でも観ると思う。それくらい何度観てもいいし、何度でもスクリーンで観たい。
と、ここからネタバレ。

毎回、なんだかんだ輸入版を観てドニーレビューを書いては「やっぱ、劇場で観た方がよかった」とあとから記しておりますが、これも判で押したような感想。やはり映画は劇場だ。
今回あらためて観て、金城武くんの声は本当にいいなぁとしみじみ実感いたしました。さすがピーター・チャンがナレーション王子と言うだけのことはある(あれ?これって本当にピーターが言ったんだっけか、それとも武ファンの方の言葉だっけか?ま、細かいことは気にしない!)。四川語の響きがすごく新鮮。訛ってるよ、しっかり。
初見で観た時すでに、「辛苦你了」とか、あの劉金喜と徐百九ふたりが焚き火を囲みながら仮死状態を説明する最後の台詞のラストの言葉、「真死」とかに笑ってしまいました。むこうの観客はさぞあの響きにドッカン大爆笑だったのでしょうねぇ。結構シリアスな場面なはずですが。

つか、金城くん以上にすんごい訛ってたのが、あの知事さん。村民の前で劉金喜を称える台詞なんかびっくり。あの台詞を中国向けのトレーラーの最初にもってきた意味が良く分る(笑)。

あと何度観てもいいのが、仮死状態の劉金喜を必死で起こそうとする徐百九の姿と、覚悟を決めたドニーさんが腕を切るシーン。ふたりの演技とあの緊迫感は見事です、男たちの信頼がより一層顕在化する場面。キモです。

ちなみに劉金喜が腕を切る直前に左腕の付近をドス、ドス、ボスッと自らの手で3度衝きますが、あれは恐らく「点穴」ということでいいのですよね。
昔から、武侠映画では点穴を衝いて人を動けなくする、などという分りやすい技が出てきたりしますが、あれのようなものです。多分、痛みを抑えるために一種の麻酔の役割を果たす左腕のそばの点穴、いわゆるツボを衝いたのだと理解。
(点穴はこの映画の前半でも、強盗閻東生を殺す際にこめかみに一撃、その威力を見せました)

また、親子の壮絶な闘いの中で、ジミーさんが同じ場所を衝き、その点穴を解除(こういう表現で果たしていいのかな?)してから切った腕の断面をガッチリ掴むというのも凝った動作です。いわば麻酔が一瞬にして切れた状態、そらドニーさん意識朦朧とするくらい痛いわ!

でも唇を真っ白にしてそれに耐える彼の顔を見ていて、つい、手を離しちゃうジミーさん。
ここは屈折した息子への愛情が垣間見えた気がしました。ま、もっともそのすぐ後に気を取り直したかのように強烈な連打をかましちゃうわけですが(ちなみに、このジミーさんも息子の唐龍と同じ豹拳使い)。

その一連の動きにピーター・チャン監督がどれほど関与していたかは分りませんけど、もし、この演出の隅々までを動作監督であるドニーさんが仕切っていたのだとしたら、やはりこの人の才能はスゴイです。なんというアクションにおける細かい心理描写、あっぱれです。

大抵人のいない劇場かミニシアター系で観ることの多い、ドニー作品。
今回の新宿ピカデリーは上映後、一斉にエスカレーターに乗ってロビーフロアまで降りるので、観た後の感想なんぞをみなさんが喋ってるのを耳をそばだてて聞いてみちゃったりなんかする(笑)。

ある若いお兄ちゃんが連れの男性に「捜査官Xって、ガイ・リッチーのホームズに影響受けてるよな」ときた。
まぁ、その映画に関しては同じテイストとしてよく名前がでてくるので仕方ないか。でも、影響を受けてるはないだろうよ、と心の中で反論。
ええと、クランクインはシャドウゲームよか早いんですけど?武侠。
せめて、みんな考えてることは似てるな、くらいにしておいてくださいまし(笑)。

すると一方の若い衆が「孫文の義士団も十三人の刺客にそっくりだった」と答える。
あのー、「孫文の義士団」の日本公開は2011年でしたが、原題「十月圍城」は2009年制作なんす。三宅監督のは2010年公開、しかも企画だけ言えば、何度も流れて実はもっともっと前からあったんすよ。そもそも三宅版十三人の刺客自体、リメイクじゃん!
そして畳み掛けるように「これはホームズ、つーよか、ヒストリー・オブ・バイオレンスのパクリじゃねーの?」と言い切った。
たしかにその作品名もよく聞くけど、谷垣さんのパンフのコラムによると、この作品元々はラウ・カーリョン監督主演のショウブラザース映画の名作「秘義・十八武芸拳法」(82年)リメイクという企画だったわけで。それを読んで私なんぞはああなるほど、と思いました。
それは雲南義和団の創始者の男が義和団の神打法力に疑問を持ち、支部を解散したために組織から追われ、身を隠して生きるというストーリーでした。
そんな風に言っちゃうと廻り巡って「ヒストリー・オブ・バイオレンス」は「秘義・十八武芸拳法」のパクリってことになっちゃうよ?よ?
そもそも、ああいう、組織から逃げて別の人生を送る男の話なんか、洋の東西を問わず昔っから掃いて捨てるほどあるじゃあないか!

特に武侠映画、功夫映画に対して、どこかで観た、何かに似てる、パクリだ、と言うことほど意味のないことはないわけで。(参照:飲む前にへパリ―ゼ
「そこが出発点なんだよぉぉぉ」と思わず振り向いて兄さん達に言おうかと思ったほど。同時に自分も発言には気をつけよ、と神妙に思ってしまったのでした。

また別の日には、カップルがエンドソングについて延々話している。
「あれ、絶対チンコに聞こえるよね~」と実に楽しそうだ。うん、聞こえるよ、もはや空耳でもないくらいだ、自分も心の中で相槌を打つ。
「なんであんな曲にしたのかな~、ヘンだよね~」と彼女の方は心底不思議そう。

これは「武侠」の時のレビューでは書ききれませんでしたが、実はこの窦唯の「迷走江湖」を聞いた時にすぐ思い出したのが、70年代のジャーマンプログレッシブバンドの(ブライアン・イーノとコラボする前の)クラスターだとか、70年代から80年代にノイジーミュージック、またはインダストリアルミュージックと呼ばれたジャンル(のちの90年代に流行ったインダストリアルミュージックは自分にとってはポストインダストリアルという位置づけ、自分はそっちはまったく分らない)。

おお、そういや西ドイツの実験的音楽バンドにアインシュテュルツェンデ・ノイバウテンてのがいたな、と思い出してyoutubeに捜しに行ったらあった。
そこで彼らの50分以上もある動画1985年のHalber Mensch を、つらつら眺めていたらまさに「捜査官X」のオープニングクレジットみたいな血管の映像とか出てきて笑っちゃった。
まぁ、こういう体内映像ってのは昔からよく色んなところで使われてるから直接何か関係があるとは言わないけど、道理で自分はあの念仏みたいな曲に違和感持たないわけだわと秘かに納得してしまいました。(この動画に関しては、唐突に出てくる日本語とか暗黒舞踏テイストとか、別の意味でも突っ込みどころ満載)

しかも、この アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン、いまもちゃんと活動している現役バンドであることを知って二度驚き。えらい。最近の曲がまた窦唯の「迷走江湖」を思わせるテイストで。しかし、これだけ長い間、個性を残したままのバンドがあるのだということに激しく感激。

そういえば、7,80年代のインダストリアルミュージック、「工業生産される大衆音楽」へのアンチテーゼとしての意味合いがあった記憶。
映画の舞台となった1917年という中国の時代性や、素朴な人の営みと相反する暴力と、人の背負う家族という伝統。そしてその先にあった現在の中国という国が抱える拝金主義と、中国共産党の作りあげた工業生産のような一方的盲目的な大衆の気分。またよからぬ深読みをしてしまいそうになります(笑)。

窦唯にクレジットソングをオファーしたピーター・チャン監督。当時出発ギリギリまでカンヌ映画祭のためのポストプロダクションならび編集作業に必死こいていた時期に「エンドソングはロックで」と窦唯に未完成段階のフイルムを見てもらい依頼したのだそう。
あのような曲をイメージして頼んだわけではないかもしれませんが(笑)タイトルのセンスといい、窦唯と捜査官Xは非常におもしろい組み合わせになったと自分は思います。しかし、これまた少数意見なのかも。

捜査官Xエンディングソング「迷走江湖」窦唯
捜査官X 日本語字幕版を試写室で- 甄子丹 ドニー・イェン
捜査官X(原題・武侠) ― 甄子丹 ドニー・イェン
武侠 香港BDにて鑑賞-ドニー・イェン 甄子丹(超ネタバレ)

それにしてもサントラ、DL販売でいいからしてくれないかなぁ。
全部とはいわない、せめて、お父さんが朝ごはん食べて仕事行くシーンで流れるα波出まくりの冒頭の曲だけでも。大陸の映画音楽特集番組によると、タイトルは「 宁静生活(安らかな生活)」、これ1曲だけでもいいから!お願い!

 

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掌門人(1983年・香港)

監督
劉家良(ラウ・カーリョン)

出演
劉家良(ラウ・カーリョン)
恵英紅(べティ・ウェイ/クララ・ウェイ)
劉家輝(ラウ・カーフェイ/リー・チャーフィ)
小侯(シャオ・ホウ)
江禹(ワン・ユー)
張展鵬(チャン・チェンポン)
麥徳羅(マック・タックロー)
王龍威(ワン・ロンウェイ)
谷峰(クー・フェン)
孫建(スン・チェン)
林輝煌(ラム・ファイウォン)
龍天翔( ロン・ティエン・ション)

武術指導
劉家良(ラウ・カーリョン)
唐桂(トン・ガイ)
小侯(シャオ・ホウ)

もうね、キャストを並べただけでワクワクしちゃいますな。
これが制作された頃はすでに成龍やサモハンがゴールデン・ハーベストでガンガンヒットを飛ばしていた時期。(ちなみに83年は五福星、キャノンボール、プロジェクトAが公開されている)

だからか、劉家良監督も様々な模索をしていたらしく、今作は初の現代劇。

お上から「ここ、高速道路にするからさ、立退きなさい」と言われてしまうほど寂れた武館の師父が劉家良。
その弟子が劉家輝(ラウ・カーフェイ/リー・チャーフィ)小侯(シャオ・ホウ)江禹(ワン・ユー)張展鵬(チャン・チェンポン)麥徳羅(マック・タックロー)の5人。おおお劉家班の若手勢ぞろい。
この人たち、華強國術會の門下なのだけど、そこへ、かつてアメリカに渡った掌門人(総師)が喝を入れに香港にやってくるという電報が。
兄弟子(谷峰)や弟子5人とともに空港に迎えに行くと、なんと総師の代理としてその娘(恵英紅)が来港したのでありました。

この恵英紅、たしかに功夫は強いのだけど、なんといってもアメリカ育ち。
上下関係はないわ、中華服なんてダサいとタンクトップに短パンで稽古しちゃうわ「もっと若者にアピールするプロモ展開しなくっちゃ」とディスコで生徒を掻き集めちゃうわとやりたい放題。

威圧感も厳しい訓練もないこのフレンドリーでキュートな師伯に男5人はメロメロです、80年代といえどもかなり奇妙な格好で、いそいそディスコにお供したりする様はかなり笑える。

↓これが

↓なぜか、こうなる(笑)

(左から、小侯、張展鵬、麥徳羅、江禹、劉家輝、恵英紅)

劉家良師父としては、このハチャメチャで強引なやり方についていけるはずもなく、かといって掌門人の娘、つまりは師妹。じっと我慢するしかない。
映画とわかっていても、なんだかとっても切ないです師父。

やがて、ある事件を巡って無謀にも彼女は黒社会を敵に回してしまうことに。
そこで登場するのが、王龍威(ワン・ロンウェイ)孫建(スン・チェン)林輝煌(ラム・ファイウォン)龍天翔( ロン・ティエン・ション)という黒社会のみなさま。なかなかよろしい面子でございます。
しかもチンピラ役に、あの「ドラゴン危機一発’97」で甄子丹と「バババババ」という効果音とともに目が点になるほどの高速バトルを展開した麥偉章(マク・ワイチュン)の姿も発見。そういやこの人も劉家班だった。

話は逸れますが、以前、この「ドラゴン危機一発’97」に関する彼のインタビューを見たことがあります。あのバトルのラスト、キックを受けて回転して吹っ飛んでゆく動作はワイヤーなしだったそうで「あのバトルは一切ワイヤーがないんだよ、あれは自力で廻ってるんだよ、すごいだろ?」と大層誇らしげでした。
そして「現場がひどく暑かったことは覚えてる、冷たい飲み物もなくてさ、ひどいよなぁ」と何度もボヤいていたのが印象に残っています。ずいぶん時間が経ったあとのインタビューかと思いますが、撮影の思い出が冷たい飲み物がなかったこととは(笑)。よほど腹が立ったんでしょうね。おい、制作部!あとは劉家班にいたことの自負と劉家良師父へのリスペクト を、映画そっちのけで熱く熱く語りつくしたインタビューでありました。

話を戻します。
黒社会とトラブり、悪人どもに拉致された彼女を救出すべく立ちあがる師父と5人の弟子。
この作品、恵英紅の無茶ブリのワガママさと弟子5人の振り回されるアホさ加減がかなり笑えるのですが、そこは、なんといっても劉家良。
やはり彼女が主役であった「レディ・クンフー激闘拳」と同じで、最後は見事に監督自らが一手に美味しいとこどりをしております。

敵のナイトクラブに乗り込んでの大立ち回りなどは、それまで散々な目にあってきた師父だけに「やっとキタ―!」と、信じられないほどの解放感。

そしてラストの体育館でのラストファイトへとなだれ込むわけですが、平均台やあん馬、平行棒などの道具を使った力強いその設計と、動きが良く見えるシンプルなカメラアングルとカット割りに思わず血沸き肉踊ってしまう。
また劉家輝の「少林寺三十六房」(しかも相手は五毒の孫建)、小侯の「マッド・クンフー猿拳」(この人の身軽さは絶品)のセルフパロディもあるうえ、最後はとうとう劉家良対王龍威というファンとしてはたまらない対決で、たぎらせてくれちゃいます。うっひょ~いいよいいよ!

(谷峰さん、今作ではとてもいいオッチャンでした。この人が出るといつ裏切るかと最後まで気が抜けないったらありゃしない)

当時この映画はあまりヒットしなかったということですが、むしろ今見た方がうんと新鮮で、その高スキルに驚愕したり感激したりできるのではないでしょうか。とにかくラストバトルがすごい。師父がこの世で一番の男前に見えるくらいカッコいい。

劇終も期待を裏切らないオチとストップモーションで、どこから切っても劉家良印。
残念ながら日本では未公開未発売作品ですが、劉家良、恵英紅ファンだったら、世界中のネットショップを捜して買っても損はないと思う。

Lady Is The Boss, The (1983) Trailer

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後輩気質2

爆発低気圧が東京を襲った夜、会食の約束がありました。
ミヤネ屋でご一緒だった読売テレビ解説委員の岩田公雄さんと春川正明さん、そして映画監督の崔洋一さんとの4人。
前回年末に集まった時は丁度金正日が亡くなったばかりの頃で、その話が中心だったような。
その日の午後まで「さて、どうするよ」と連絡を取り合っていたのですが、忙しい皆さんのこと、これを流したらまたいつ集まれるか分らないので「とりあえず行くか!」と決定。
私なんか、持って出た傘がナイキのゴルフ用のデカイものですよ。別にゴルフをするわけじゃありませんが、以前戴いたものがこんな時に役に立つとは。

この夜は岩田さんが銀座の「懐食 みちば」を予約してくださいました。
ご存知、道場六三郎さんのお店ですが、予約を取るのが大変な店なのだそう。が、さすがにこの日はキャンセルが相次いだらしく非常にゆったりとしていて、気分としては「無理して来てよかったじゃないの!」というところ。

純粋な和食と言うよりは和洋折衷キュイジーヌといった風情でビール白ワイン、熱燗という飲んだお酒が、その内容を物語ってますな。美味しゅうございました。

いや、酔っぱらいました。
色々な話をしたはずですが、気がつけば春川さんの愚痴をみんなで聞いていたという(笑)。それにしても岩田さんと春川さんは仲がいい。
こういうと、おふたりはきっと「んなバカな」と互いのことを貶し始めるでしょうが、「やっとれんわ」と監督と私はその度にツンデレカップルを見るような顔を見合わせてしまいます。

食事も済んで通りに出た頃には、雨もやみ、ひと段落。
「またやりましょう!」と元気な声でみなさんとお別れしたのでした。
次回はいつになるやら、また行きたいですね!

 

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おはよう朝日です

今週から、大阪、朝日放送の「おはよう朝日です!」木曜日にお世話になっております。
番組に新参加と言うことで、朝早い時間の放送にも関わらずスタッフや出演者の皆さんが、お忙しいなかわざわざ歓迎会を開いてくださいました。感謝!

スタッフと色々話していると、案外同年代がいることが発覚。なんやかんやと話していたら、音楽や映画など、なんだか趣味が似ている人結構がいて、嬉しくて話が盛り上がってしまいました。
特に、市川雷蔵や成瀬巳喜男、小津安二郎、社長シリーズ、クレイジーキャッツなどの昔の邦画の話がやたらと弾んでしまいまして(笑)。これだけ長い間、一緒に仕事をしていても誰ひとり、その夜そんな話にならなければ、互いに好きな映画が似ている事とか知らなかったようで。
ああああ、なんかわかるわ~、その感じ。

話しながら、今度日本映画の夕べでもやろう!ということになりました。
いや、ほんと、そんなことが出来たら楽しいでしょうね!

そのスタッフの中にひとり、びっくりするくらいツイ・ハークにそっくりなお人がおりまして(笑)。お許しが頂ければ今度写真を一緒に撮ってアップできるといいのですが。ほんと笑っちゃうほど似てるから!

朝日放送「おはよう朝日です」

 

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2012年世界選手権男子シングル

2012年の世界選手権、男子はスゴイ試合になりました。
気がつけば、今年は4回転がSPからバンバン。なかには2種類飛ぶ選手もいたりして「なんだ、やればできるじゃないか!」と思わずつぶやいてしまったのは自分だけじゃないはず(笑)。
テレビ中継で解説の本田武史さんが興奮したように同じようなことを語っていらしたのに、ちょっと笑ってしまいました。さすが、4回転ジャンパー。

さて、このFSで自分の心臓が一番破裂しそうだったのはフランスのブライアン・ジュベール選手。SPで非常によい演技をしていい位置に。地元ニースのこの大会でなんとか笑顔で演技を終えて欲しい、そんなことを思いながら見ていたら、なぜだかこっちがめっちゃ緊張してきちゃった。
いやー、肩がこったわ。もうね、ひとつひとつのジャンプにただの観客の自分がそんなに力を入れてどうするってくらいに。
曲はお馴染みの「マトリックス」ですよ、なんという安心のジュベール印。スピンがすごくよくなってるのに驚きました、なんとかレベル取れてたりする!すんばらしい!努力した甲斐があったね!

本当に久しぶりのノーミス演技にテレビに向かって拍手。本人も驚いたような興奮した顔で思わず氷にキス。よかった、よかったよ!
順位とは関係なくても、その選手比でいい演技が出来て、こうして喜んでいる姿を見るのは本当に嬉しいことです。

この大会ではそんな男子選手を何人も見ることが出来ました。
たとえばイタリアのコンティステイ選手。ここ数年、ジャンプが決まらずに相当苦しんでいたようですが、今シーズンはそのジャンプの成功確率があがったみたいで。
この世選でも、それまでなら転びそうなくらいの場面でぐっとこらえて、素晴らしいプログラムを生かすことが出来ました、やったね。

一方、伸び盛りの選手には大きな経験ができた大会になったのかもしれません。
表彰台も狙える位置にあったはずのブレジナ選手やフェルナンデス選手。
普通にやれば上位争いに食い込む可能性もあるというなか出場した最終グループ、そのプレッシャーたるや想像だにできません。
そこで気持ちが空回りして、思わぬミスを連発し焦る気持ちがまた空回りして・・・。今までそんな選手の姿を何度見て来たことでしょう。
若い彼らには、苦い記憶になったかもしれませんが、とてもいい経験になったことと信じています。来シーズンに期待してますよ!

かと思うと、羽生くんのようにがむしゃらにやった演技が、素晴らしい結果を生むことも。
この日のFSで一番気迫に溢れていたのが彼でしょう。
また、このバズ・ラーマン版「ロミオとジュリエット」の曲が驚くほどお似合いで。17歳という年齢だからこその、選曲のズバッと直球153キロ具合は何度見ても感心します。
過去に何人ものスケーターがこの曲で滑ってきましたが、恐らくしばらくはこの曲といえば羽生結弦!と記憶されるのでは。素晴らしい、本当に素晴らしい演技でした。

それにしても、この人は本当に観客に愛されるスケーターだなぁと感じます。
いつ、どこで、なにを滑っても、いつも観客に愛される。こればかりはご本人の天性の才能でしょうね!すごいことです。まだまだ伸びてゆくだろう17歳、今後が心から楽しみです。初出場で銅メダル、心からおめでとう!

そして銀メダルの高橋大輔選手。おめでとうございました!
あの流れプレッシャーのなかでノーミス演技が出来たことだけでも感心しました。落ち着きすぎじゃないか?と思うほど落ち着いて滑っていて本当に頼もしかった。
彼を初めて見たのは、たしかスターウォーズを滑っていたので多分、今の羽生くんと同じくらいかそれより少し下くらいの年齢だったのでしょうか。様々な経験を経て、本当に素敵な誇らしい選手になりました。現役を続けてくれて心から嬉しいです。もう少し彼の競技演技が見られる、それだけでも感謝です。

パトリック・チャン選手に思わぬミスが出たので、本心では「金メダルくるー?」と期待してしまいましたが、プロトコルを見るとジャンプの質があまり評価されなかったのと(特に4回転)チャン選手の4-3のコンビネーションが貯金になりましたか、それとプログラムコンポーネンツでどうやら差があったようです。うーむ、厳しい。とほほ。
でも、高橋くんに4回転が戻って来たのは本当に嬉しいですね、来シーズンはおそらく2本入れるように頑張るのでしょうか。ライバルがいるから頑張れる、そんなギリギリの勝負が来シーズン展開されることを期待します。応援してますよ~。

とにかく、男子のみなさん今シーズンも本当にお疲れさまでした!

 

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